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『こちらファルコナー1、確認した。これよりハッチを・・・』
輸送機のハッチが開き出すが、途中で動かなくなった。 『ハッチが開かない!?このままでは・・・』 「磁気嵐の影響か?」 カロンブライブは思わずつぶやく。 『レイヴン、見える範囲でいい!そこから反撃してくれ!』 「了解、だが安全の保証はできないぞ。」 承諾しつつも釘を刺し、迎撃体制を整える。 (輸送機がいるのは遙か上空、襲撃可能な戦力は戦闘機か一部のMTぐらいだろう。) ハッチの隙間から度々通り過ぎる機影を確認すると、敵戦力はカロンブライブの予想通りだ。 戦闘機と飛行MTが数機ずつ。 攻撃が確実に当たるタイミングを読んでEOを射出し、ライフルとの一斉射撃で1機ずつ確実に沈める。 だが磁気嵐でレーダーが使えないため、それだけでは効率が悪い。 こまめに武装を爆雷ミサイルに切り替え、ロックオンマーカーの動きで敵部隊の動きを読む。 そして敵機接近を確認次第、攻撃。 視界が限られている以上、カロンブライブにできるのはこの繰り返しだけだ。 PR |
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激しい雷雨の中、4機の輸送機が編隊を組んで飛んでいる。
ただの雷雨だけではなく、磁気嵐も混じっている。 『天候が悪い。操縦を自動から手動へ切り替える。』 『レイヴン、ACにも影響が出る。気をつけろよ。』 「こちら"ファイヤーバード"、了解。」 輸送機の中に待機しているAC"ファイヤーバード"のパイロット"カロンブライブ"はそう応答する。 カロンブライブが請けた仕事は、ミラージュの空輸部隊の護衛。 敵部隊の襲撃さえなければ、輸送機の中にいるだけの楽な仕事だ。 『ファルコナー2より各機へ。敵の接近を確認した。』 (やはり楽はできないか。) カロンブライブは気を引き締め直す。 [メインシステム 戦闘モード、起動します。] ファイヤーバードの頭部COMが自動で戦闘モードを起動する。 |
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解説とか
カラミティメイカーのチャージング撤退の話が書きたかった。 投擲銃の特性を生かした描写が書きたかった。 前半でちょっと通信があるだけで終盤に急に撤退するからその辺の妄想。 うろ覚えながら、アリーナの解説文を踏襲したキャラ作りにしたつもり。どっちのSLも起動不能な状態で書いたけど、大まかな台詞はあってるはず。 でもポイント名は適当。 所要時間は3時間半くらいだったかな? 時間見てないからよく覚えてない。 |
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「チャージング!?ここまでか・・・カラミティメイカー、離脱する。」
ストレスも発散できたことだし、私は撤退することにした。 これ以上ここにいる意味もない。 来た道を戻るだけなのだが、いつまで経ってもジェネレーターが回復しない。 やはり今日のダイナミックトラップは変だ。 私は再びストレスが溜まってきたので、武装を乱射してストレスを発散する。 だが散々乱射したのだ、すぐに全ての武装の弾が切れてしまった。 「ちぇ・・・」 武装を全てパージし、少しでも機体を軽くする。 そしてやることがなくなったので、機体の状態を細かくチェックしていく。 どうやらやはりジェネレーターに不具合が出ているようだ。 「おい、オペレーター!私のガレージにダイナミックトラップの整備班を呼んでおけ、いいな!」 通信機能は生きているはずなので、そうオペレーターに指示する。 「整備班、そこにいるならよく聞け。私が帰ったら、ただでは済まさないからな・・・」 そう言う私の口元は微笑んでいる。 (さて、整備班の人間をどうやって痛めつけようか。) 帰るのが楽しみだ。 ~Fin~ |
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「もう限界だ、耐えられない!!」
その辺に転がっている残骸へ向け、ダイナミックトラップの武装を乱射する。 ブーストもこれまで以上に吹かす。 弾薬費など気にするものか。 「これは誰の責任だよ?なあ、誰の責任なんだよ!!」 通信回線のつながったままのコックピット内で、私は怒鳴り続ける。 「機体の調子が悪いのは私のせいか?なあ、整備班。お前らのせいだろ!?」 「おい、オペレーター!私の通信が聞こえてるなら応答しろ!!」 「なんで誰も応答しないんだよ。寂しいよ・・・」 一通り怒鳴り終わった私は、泣いた。 泣きながらもダイナミックトラップの武装を乱射する。 この発射音、この爆発音・・・ この弾道、この弾の放物線・・・ 私はこれを戦場に求めているのだ。 敵との駆け引きはなくなったが、それでも武装を乱射することで気持ちが落ち着く。 気がつくと、EN切れのアラート音が響いていた。 |
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EOの弾は未だに回復しない。どうなっているんだ?
『オーバーヒート!熱が・・・』 『識別信号消滅。クラウンシーフの撃破を確認。』 私の部屋のガードメカの増援がようやく止み、部屋のロックも解除される。 ダイナミックトラップの主火力である投擲砲の弾はもう残り僅かだが、私は撤退しない。 戦場で溜めたストレスは戦場で晴らさなければ気がすまないのだ。 だが進めど進めど、どの部屋も残骸ばかりだ。 たまに敵が残っていても、倒す価値もないガードメカが少しいるだけだ。 ストレスが溜まる一方の私はACの操縦が荒くなり、必要以上にブーストを吹かして少しでもストレス発散を狙う。 『レイヴン、あとはそのエリアだけです。前進してください。』 私に向けられた通信ではないだろう。 恐らくこの周辺の部屋を残骸で満たした張本人。 (私は忘れられているのか?) (戦力外だと扱われているのか?) (なぜ私がこんな目にあわなければいけない?) オペレーターが確認を取ると言った整備班からの通信も一向にない。 |
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次の部屋へ行くと、先ほどと全く同じような部屋だ。
先ほどと同じく、肩の投擲砲で順番に潰していく。 『M020ポイント・・・!?敵の不意打・・・ぐわ!』 『識別信号消滅。マリスの撃破を確認。』 ガードメカの増援がまだ終わらない。 別の部屋に向かおうとしたが、ロックされていて出ることができない。 閉じこめられたのだ。 私は仕方なくもぐら叩きを継続する。 『弾切れだ、悪いが撤退する。あとは任せた。』 『識別信号消滅。ファイヤーバードの離脱を確認。』 (ブレードとENEOコア装備で弾切れ?不死鳥も実際はただの臆病者か、失望した。) 私はイライラしていた。 何が楽しくて、こんなもぐら叩きを延々とやらなければいけないのか? 最初の部屋のような、頭を使う戦闘を私はやりたいのに。 そのストレスを心の内で、AC"ファイヤーバード"のパイロット"カロンブライブ"にぶつける。 心のどこかで彼に憧れていたのだが、今の通信でそれも崩れ去ってしまった。 |
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次のポイントは小さな部屋だった。
しかし部屋の四隅から小型四脚ガードメカが次々出てくるだけ。 それを順番に肩の投擲砲でプチプチ潰していく。 もぐら叩きのようで楽ではあるが、物足りない。 『N020ポイントクリア。』 『Nポイント確認。クラウンシーフ、前進してください。』 単純作業に飽きてきたころ、ようやくガードメカの反応が現れなくなった。 「C30ポイントクリア。機体の調子がおかしい・・・オペレーター、確認して。」 そして私は機体に異常を感じていた。 ENタイプであるはずのEOの弾が、いつまで経っても回復しないのだ。 『レイヴン、こちらではダイナミックトラップに異常は確認できません。』 「そう・・・。でもEOが回復しないの、整備班に確認を取って!」 『了解。機体の状態に注意して、進んでください。』 「了解。ダイナミックトラップ、前進する。」 |
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高火力MTから放たれるグレネードを回避しながら射角を調整し、高火力MT5機の動きをそれぞれ読む。
そして私の思考とダイナミックトラップの位置、高火力MTの移動方向が一致したとき・・・ 左腕のナパーム投擲銃を高火力MTへ順番に撃ち込む。 間を空けずに射角を調整し直し、右腕の拡散投擲銃を上級MTに向け順番に発射。 『M008ポイントクリア。くそ、ここも違う!』 上級MTのAIはそれを私の予測通りに回避し、先ほど作った地雷原に突っ込み、ことごとく脚部を破壊され移動不能となる。 しかしまだ上級MTの武装は生きているため、拡散投擲銃で止めを刺す。 そしてナパームの熱が装甲に馴染んできたタイミングを見計らい、肩に装備された投擲砲を高火力MTへ再び順番に撃ち込む。 強固な装甲を誇る高火力MTではあるが、熱で装甲を緩ませれば破壊するには容易いのだ。 高火力MTの殲滅も終わるころ、ガードメカもEOが全て始末していた。 「C24ポイント、クリア。」 『Cポイント確認。ダイナミックトラップ、前進してください。』 私はダイナミックトラップの操縦に違和感を感じるが、EOを格納し次のポイントへ移動する。 |
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ゲートを開けると小型飛行ガードメカ、強固な装甲の高火力MT、バランスのいい上級MTが5機ずつ。
一斉に攻撃を受けたのでひとまず退却するが、これは予定通りの行動だ。 ゲートを開けてすぐに見た光景とレーダーの状況を照らし合わせ、即座に戦闘プランを模索する。 再びゲートを開ける。 敵は無人機だとわかっている、遠慮はしない。 まずインサイドから周辺に地雷を散布し、ダイナミックトラップの周囲に防衛線を張る。 それと同時にEOを展開し、そちらにガードメカの相手をさせる。 『S090ポイント、敵の大部隊に囲まれている!装甲が!?くそ・・・!』 『識別信号消滅。バーブドワイヤーの撃破を確認。』 (AC"バーブドワイヤー"、ブレード腕にチェインガンだけか。そんな機体でくるからそんなことになるんだ。) 同情はしない。今は自分のことが最優先だ。 |
