|
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
|
「・・・作戦は成功か?」
ヘルストーカーの消滅を見届け終わったあと、カロンブライブは爆撃機に通信を入れる。 『生きていたのか!?』 「私を誰だと思っている?」 『不死鳥、噂通りだな・・・』 「戦場にいる間は、私は死なんさ。」 『回収部隊を向かわせる。本機は警戒を続ける。』 「ファイヤーバード、了解。」 カロンブライブは回収部隊の到着までファイヤーバードの中で待機する。 「もし敵がまた着たら・・・その時は迷わずまた撃ってくれ。」 『冗談はよしてくれ、もうあんな危険なことはやりたくない。』 「ふ、まあそうだろうな。だが私は不死鳥だ、そう簡単には死なん!」 『わかったよ、不死鳥さん。』 爆撃機のパイロットは少し呆れているようだった。 ~Fin~ PR |
|
『レイヴン、これより援護攻撃を・・・』
依頼主であるミラージュの爆撃機が援護に到着したようだが、ファイヤーバードの状態を確認して言葉を失ったようだった。 ターゲットのヘルストーカーがすぐ近くにいるのだ。 「・・・どうした?」 カロンブライブは爆撃機のパイロットに応答する。 『レイヴン、すまない。その位置では撃てない!』 「私に構うな、察知される前に撃て!」 『それはできない!』 「何があっても私は死なん!私は不死鳥だ!!」 『だが・・・』 「任務を遂行しろ、何のためにここまできたんだ!」 『・・・了解。恨まないでくれ、レイヴン。』 精密爆撃用のグレネードが爆撃機から発射され、ヘルストーカーに直撃し、爆風でファイヤーバードは吹き飛ばされる。 「爆撃機だと・・・!?」 コープスペッカーが状況を把握し、迎撃体制を整えようとしたときには既に遅かった。 正確な狙いでグレネードが次々と飛来し、瞬く間にヘルストーカーのAPが削り取られる。 「まだ、だ・・・!」 コープスペッカーが最後にそう言ったあと、ヘルストーカーは跡形も残らなかった。 |
|
「不死鳥とやらもここまでだ、落ちろ!」
ファイヤーバードのAPは残り僅かとなり、機体中から火花が散っている。 それでもファイヤーバードは攻めをやめない。 この光景にコープスペッカーは恐怖を感じた。 (この男は死が怖くないのか?) そんな気の迷いからだろうか、動きの鈍ったヘルストーカーにファイヤーバードのブレードが直撃する。 「ぐぅ・・・!」 だがファイヤーバードの位置はヘルストーカーの正面。 コープスペッカーが即座に発射したリニアガンが回避できるはずもなく、ファイヤーバードに直撃。 ファイヤーバードは爆炎に包まれ、戦闘機能を停止する。 |
|
「例え不利であろうとも・・・」
ファイヤーバードに残された貴重な火力であるEOを展開させ、ヘルストーカーを迎え撃つ準備を整える。 ヘルストーカーはレーザーキャノンを撃ち尽くすとパージし、再びOBを起動しファイヤーバードとの距離を詰める。 2機が交差する瞬間、ヘルストーカーのリニアガンがファイヤーバードのライフルを破壊する。 同時にファイヤーバードのEOとブレードがヘルストーカーに命中するが、大した損傷は与えられない。 「私は不死鳥だ!私が死ぬことなど、運命が許さん!!」 カロンブライブは戦場で今まで何度も生死の狭間を経験したが、いずれも生還している。 単に彼の悪運が強いだけなのかもしれないが、それが彼の自信にもつながっていた。 だから彼は今も、恐れることなくヘルストーカーに立ち向かう。 ファイヤーバードのEOに攻撃を全て任せ、リニアガンの回避に集中しながらヘルストーカーへの距離を詰める。 「EOとブレードだけで何ができる?血迷ったか!」 コープスペッカーはカロンブライブに罵声を浴びせるが、通信がつながっていないので通じるはずもない。 |
|
「手強いな・・・。だが連戦で弱っているはず。」
AC"ヘルストーカー"のパイロット"コープスペッカー"はそうつぶやき、二段分裂多弾頭ミサイルを矢継ぎ早に発射。 空になったミサイルをパージしてヘルストーカーの機動性を向上させつつ、OBをカットして滑空しENを回復させる。 それと同時に長距離砲撃に適したレーザーキャノンでファイヤーバードを狙撃する。 瞬く間に計16発となった多弾頭ミサイルと数発のレーザーが、一気にファイヤーバードに襲い掛かる。 「ぐぁ!!」 想定外の距離からの猛攻撃に対処できず、ファイヤーバードのAPが一気に削られ、武装が破損する。 (状態は?) 非常に危険な状態だからこそ、カロンブライブは冷静に状況を分析する。 ファイヤーバードのAPは約半分、残りの武装はライフルとブレードとEOだけだ。 対してヘルストーカーの武装は武器腕のリニアガンと左肩のレーザーキャノンがあと数発といったところか。 (7発目、8発目・・・) カロンブライブはレーザーキャノンを回避しながら、撃たれた数をカウントしていく。 どちらも長期戦には適していない状態だが、カロンブライブのほうが圧倒的に不利だ。 |
|
稀に表示されるレーダーに注意しながら、カロンブライブはファイヤーバードを敵部隊に近づける。
爆雷ミサイルのロックオンマーカーで敵の位置と距離を確認し、射程ぎりぎりまで接近して発射。 即座に発射地点から離れ、次の対象へ向かう。 そして再び射程ぎりぎりで爆雷ミサイルを発射し、移動・・・ 単純作業ではあるが、この繰り返しで確実に数を減らしていく。 数機撃破したところで敵部隊に察知され反撃を受けるが、この磁気嵐の中ではなかなか当たるものではない。 磁気嵐が止むころには敵部隊は全滅していた。 「こちらファイヤーバード、敵部隊の全滅を・・・増援か!?」 レーダーに映る、領域外から低空を高速で飛来する機影。 (このスピード、ACのOBか?) 『ランカーAC、ヘルストーカーを確認。』 オペレーターが照会し、カロンブライブに伝える。 |
|
「こちらファイヤーバード、作戦領域に到達した。これよりミッションを開始する。」
AC"ファイヤーバード"のパイロット"カロンブライブ"はそう通信で報告したが、応答はない。 [メインシステム 戦闘モード、起動します。] カロンブライブの請けた今回の依頼は、アーカイブエリアに展開している部隊の撃破だ。 このエリア一帯は磁気嵐のせいで、視界もレーダーも当てにならない。 しかしこれは逆に、彼の依頼にとっては好都合でもある。 展開している部隊の大半はMTだが、いくらACでも数で差がつけられれば勝算は低くなる。 だが磁気嵐に身を隠しつつ各個撃破を行えば、安全かつ確実に数を減らせる。 最悪の環境だが、迅速に行動を行えばその分の安全が保証されるのだ。 (ターゲットの数は?) 戦力予測ゲージを表示する。 全部で20機といったところか。 |
|
解説とか
護衛対象に対して、レイヴン側から文句を言わせてみたかった。 戦闘描写が皆無だけど、会話中もちゃんと隙間から戦ってます。 高高度を高速で移動している輸送機の外に出たら、ACの機動力だと置いてかれる可能性がすごい高いはず。 それなのに輸送機に武装が施されずにAC1機のみで護衛とか、「撃墜して」と誘っているようなもの。 輸送機に磁気嵐の影響が出る可能性もわかっていたはず。 つまりこのミッションを立案したミラージュの人はおバカさんに違いない。 レイヴンは誰でもよかったけど、「カロンブライブがいたから生きのこった」的なジンクスも入れたかったのでカロンブライブ。 所要時間は2時間半くらい。 |
|
『輸送機にはそんなものは必要ない、護衛をつければ十分だ!』
「護衛をつければ十分、か。ではこの事態は誰の責任だ?」 『誰の責任だと!?護衛対象を守れなかった貴様の責任に決まっている!』 「そうか、私の責任か・・・」 『わかったならもう1機も撃墜させるな、いいな!』 「ファルコナー4、応答せよ。ファルコナー1と私の通信は聞こえていたな?」 『あ、ああ・・・』 「この状態での護衛は困難だ、例え撃墜されても私の責任ではない!」 『・・・ファルコナー4、了解。』 「ファルコナー1、貴機は私が可能な限り護衛する。それでいいな?」 『・・・磁気嵐群を抜けた。レイヴン、ハッチを開く。』 レーダーがクリアになりハッチも開いたが、もう敵部隊はいなかった。 カロンブライブが全て撃破したのか、磁気嵐群を抜けられたから撤退したのか・・・ とにかく、ファルコナー隊の危機は去ったのだ。 『本機は空輸の後、アーカイブに向かう。ありがとう、レイヴン。』 [作戦目標クリア システム、通常モードに移行します。] (あとは地上に着くのを待つだけか・・・) カロンブライブは体を休めるため、ファイヤーバードの中で仮眠をとることにした。 ~Fin~ |
|
『こちらファルコナー3、領域を離脱し・・・』
視界の片隅で輸送機が炎上しながら墜落していくのが見える。 『操縦不能、脱出・・・!』 間を置かずに再び輸送機が墜落する。この声はファルコナー2のパイロットか? 『レイヴン、何をやっているんだ!』 ファルコナー1からの通信だ。 「何をやってるだと?ふざけるな!」 カロンブライブは思わず声を荒げる。 『こっちは金を払ってるんだ!文句を言ってる余裕があるなら護衛に専念しろ!!』 「護衛に専念しろだと?高高度を高速で移動している輸送機を、全てAC1機で守れとでも言うのか?」 カロンブライブは気持ちを落ち着かせてそう言いながらも、ハッチの間から敵部隊を迎撃していく。 『それが今回の依頼のはずだ、違うか?』 「依頼文には磁気嵐のことも明文化されていた。つまりこの事態は予測できたはずだ。」 『それは・・・』 ファルコナー1の威勢がなくなる。 「それにどうして輸送機に武装が施されていない?」 『これは輸送機だ、戦闘機じゃないんだ・・・』 「誰も戦闘機だとは言ってない。なぜ最低限の自衛が可能な武装を施さなかったのかと聞いている!」 |
