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「で?伝えたいことは何だ?」
「アライアンス本部が、この近くに小規模な武装勢力の拠点があるとの情報を入手したのです。」 「武装勢力の拠点?」 ここは人気のない場所だ。武装勢力の拠点には手ごろだろう。 「はい。そしてその制圧・接収が近日中に行われます。」 「だからなんだ?この村は関係ないだろう?」 「拠点がこの村の近くにある以上、戦火がこの村に飛び火する可能性も否定できません。」 「なるほど、確かにそうだな。」 G.ファウストは納得しながらもこう続ける。 「だがもし仮にだ。俺がその武装勢力に通じていたらどうする?」 「関係ありません。大変失礼ながら、それも考慮した上で、あなたにこの話をお伝えしたのです。」 ジャウザーの顔は確信で満ちていた。 「彼らがいくら戦闘に備えたところで、アライアンスとの戦力差は歴然です。」 「確かにな。」 「それに彼らがこの情報を入手して武装放棄するのであれば、お互いに無駄な血を流さずに済みますから。」 「そうだな。だがあいにく、俺は本当にその武装勢力とやらは知らんのでな。交戦は避けられんだろう。」 「状況をご理解いただけたのならば、避難をお勧め致します。」 「悪いがそれはできんな。俺はこの家とあの義孫を守ると、友と約束しているからな。」 「そうですか。警告はさせていただきました、幸運を。」 「ああ。用が済んだならもう帰ってくれ。」 「ではこれにて。早朝より、失礼しました。」 「ジャウザー、お前はまだ若い。命を無駄にするな。」 「胸に留めておきます。」 ジャウザーは一礼をして去っていった。 PR |
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