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「誰か知らんが、こんな早朝から何の用だ?」
「早朝より失礼します。」 玄関を開けた先には好青年が立っていた。見ない顔だ。 「誰だ?」 「申し遅れました。私はアライアンス所属レイヴン、ジャウザーと申します。」 「アライアンスのジャウザーか。何の用だ?」 「お聞きしたいこととお伝えしたいことの、2つがあります。」 「先に質問を聞こうか。」 G.ファウストは玄関の外に出て鍵をかける。 「わかりました。今後のあなたの立場についてです。」 「俺の立場?」 「あなたもご存知とは思いますが、アライアンスとバーテックスの対立は激化する一方です。」 「そのようだな。」 「あなたは今は前線を退いているとしても仮にもレイヴン。あなたの出方次第では我々も対応を考えねばなりません。」 「俺はどっちにもつかん。」 「どちらにもつきませんか。独立レイヴンということでよろしいですね?」 「俺はもうレイヴンではない!ただの一般人の立場など、どうでもいいだろう!?」 G.ファウストは思わず声を荒げる。 「おじちゃん?」 義孫の声が玄関越しに聞こえる。 怒鳴り声を聞いて心配してきたのだろう。 「何も心配いらないさ。お前さんはゆっくりご飯をお食べ。」 G.ファウストは玄関越しに優しい声で義孫に語りかける。 義孫がリビングへ戻る足音を聞きながらジャウザーの方を向き直り、話を再開する。 「今の俺にはあの子がいるんだ。もう戦場には出向けんのだよ。」 「そうですか、わかりました。G.ファウストは既にレイヴンではない、報告はそういうことにしておきましょう。」 G.ファウストは非常に不快だったが、義孫を心配させないためにも感情を押さえ込んだ。 PR |
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