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『ジノーヴィー、悪いが消えてくれ。君の撃破を持って、我々の降参表明とする。』
支社からの通信は完全に切られた。呼び出してももう応答しないだろう。 「裏切られることなど、傭兵の常とは言え・・・」 ジノーヴィーは敵レイヴンに通信を入れる。 「だが、今この瞬間は、力こそ全てだ!」 そう、力なくして生き残れはしない。 だが、逆にいえば力さえあれば生き残れるのだ。 「・・・」 「私を超えてみろ!!」 それは虚勢だった。傷だらけのこの機体では勝てる見込みはないだろう。 しかし仮にも、ジノーヴィーはランク1位だ。 実力でそこまで上がったわけでなくても、ジノーヴィー自身の努力が無駄だったわけではない。 ジノーヴィーとアグラーヤ、2人の力を合わせてのランク1位なのだ。 いびつな形での2人の存在証明、それがこのランクだ。 ジノーヴィーはこれを誇りに思っていた、だから虚勢を張れた。 それに相手はアグラーヤを撃破したレイヴンだ。 そしてここはアグラーヤが散ったベイロードシティの中だ。 この相手に、この場所で、撃破されて死亡するなら本望だった。 敵レイヴンへの忠義を尽くし、ジノーヴィーは死に行く戦闘を開始した。 ~Fin~ PR |