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完全に廃墟となったベイロードシティの中央で、デュアルフェイスの中でジノーヴィーはそんな過去を思い返していた。
まだアグラーヤの香水の香りが残るパイロットシート。 それだけが、ジノーヴィーの心の支えとなっていた。 「私が頼るものはもうない。だがアグラーヤ、私を見守ってくれ・・・」 返事があるわけもなく、コックピット内にむなしく言葉が響く。 『ジノーヴィー、聞こえるか?アーク経由で増援のレイヴンを呼んだ。君はそこの警戒を続けてくれ。』 クレストからの通信だった。信号は支社のもの。 「了解。引き続き警戒を続ける。」 応答を終え、通信を切る。 「しかし補給もなしに警戒か、酷使されたものだ。」 思わず愚痴をこぼすが、それを聞く相手は誰もいない。 『ジノーヴィー、もうすぐ増援のレイヴンが到着する。指定ポイントで合流してくれ。』 「了解。ポイントへ移動する。」 ジノーヴィーが指定ポイントへ移動すると、そこにいたのはアグラーヤを撃破したレイヴンだった。 「皮肉なものだな。」 「・・・」 思わず相手に通信を入れてしまったが、返事はない。 その代わりに、友軍信号が解除された。 それに気づいたジノーヴィーは即座に距離を取り、ビルの瓦礫へと機体を隠す。 PR |