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「汚ーい!!」
それが倉庫の中に入ってすぐの義孫の感想だった。 「あまり使わない倉庫だからな。何があるかわかるか?」 「大きくてかっこいい。何なの?」 「これはな、アーマード・コアって言うんだ。」 「アーマード・コア?」 「ああ、すごく昔は作業用の汎用重機みたいなもんだったが・・・」 G.ファウストは続きを言うか迷ったが、続けた。 「今は武器を積んで殺し合いに使われてる、戦争の道具だ。」 「戦争?」 この子は戦争というものを知らない。 物心つく前に戦争で両親を失い、G.ファウストに預けられたのだ。 「ああ。戦争ってのはね、たくさんの人が死んじゃうんだ。」 「どうして?」 「どうしてだかね・・・。理由はいろいろあるから、俺には何とも言えん。」 「例えば?」 「大事なものを守るために戦う場合もあれば、憎い相手を倒すために戦う場合もある。」 「それはいけないこと?」 「理由だけなら、いけないことだとは言い切れんな。」 G.ファウストは間を空けて続ける。 「だがその結果、関係ない人まで死んでしまう。これはいけないことだ。」 「じゃあ戦争はいけないこと?」 「ああ。戦争は本来、ないほうがいいんだ。」 「じゃあどうして戦争するの?」 「全員が同じ気持ちというわけじゃないからな。考え方の違いとかで争った結果起こるのが戦争だ。」 PR |