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明け方の人里離れた小さな村の小さな家で2人の老人が密会を開いていた。
「この情勢だ、お前はどうする?」 老人の1人、烏大老がもう1人の老人に聞く。 アライアンスとバーテックスの2大勢力に世界が分かれている今、組織の後ろ盾なしに生き延びるのは厳しい。 烏大老はバーテックスの主要幹部だ。 「俺はもう現役じゃない、どっちにもつかん。」 もう1人の老人、G.ファウストはそう返した。 2人は昔からレイヴンを続けていた老兵レイヴン仲間である。 G.ファウストは既に前線から身を引いていたが、烏大老はまだ現役だ。 「どっちにもつかんか。私はお前を殺したくはないのだがな。」 「確かにその可能性は否定できんな。だが、どちらもこんな小さな村に用はなかろう?」 「私もそうだと信じたいがね。」 烏大老はそう言いながら時計に目をやる。 「おっと、時間だ。悪いがもう帰らせてもらおう。」 烏大老は慌てて帰り支度を始める。 「そうか。たまには孫にも会ったらどうだ?」 「今日は時間がない、また今度になるな。孫をよろしく頼む。」 「バーテックス幹部は大変だな。あの子の面倒は任せておけ。」 少し間をおいて、去り際の烏大老にG.ファウストはこう続ける。 「死ぬなよ。」 しかし烏大老はそれに反応もせずに去っていった。 PR |
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